黒ナンバー車を手放したら等級はどうなる?中断証明書を解説
軽貨物運送を一時的に休止するときや、黒ナンバー車を廃車・譲渡・返却するときは、任意保険の解約を検討することがあります。
しかし、任意保険を解約するだけでは、これまで進んだノンフリート等級を将来の契約に利用できなくなる可能性があります。
一定の条件を満たす場合は、保険会社から「中断証明書」の発行を受けることで、再び自動車保険へ加入するときに等級を引き継げることがあります。
三井ダイレクト損保では、営業用軽四輪貨物車も中断制度の対象用途・車種に含まれています。
ここでは、黒ナンバー車を手放すときの中断証明書について、発行条件、申請期限、再び保険へ加入するときの注意点を説明します。
中断証明書とは
中断証明書は、車を手放すなどの理由で自動車保険を解約または満期終了するときに、一定の条件を満たすことで発行される書類です。
中断証明書を取得しておくと、将来再び車を取得して自動車保険へ加入する際に、中断前の契約に基づく等級を引き継げる場合があります。
中断制度を利用する主な目的は、車に乗らない期間がある場合に、これまでの契約実績を将来の契約へつなぐことです。
ただし、任意保険を解約すれば自動的に発行されるものではありません。発行を希望する場合は保険会社へ申し出て、条件を満たしているか確認する必要があります。
黒ナンバー車も中断制度の対象になる
三井ダイレクト損保では、国内中断における対象用途・車種として、次の営業用車種を挙げています。
- 営業用小型貨物車
- 営業用軽四輪貨物車
- 営業用普通貨物車(最大積載量2トン以下)
黒ナンバーの軽貨物車は、一般的に営業用軽四輪貨物車に該当します。
そのため、三井ダイレクト損保の対象契約で発行条件を満たす場合は、黒ナンバー車についても中断証明書を申請できる可能性があります。
なお、営業用車種が対象となるのは、三井ダイレクト損保では保険始期日が2024年9月1日以降の契約です。
契約している保険会社や保険始期日によって取り扱いが異なるため、実際の契約内容を確認してください。
中断証明書が必要になる主な場面
黒ナンバー車では、次のような場面で中断証明書を検討できます。
- 軽貨物運送事業を一時的に休止する
- 使用していた車を廃車にする
- 車を売却または譲渡する
- リース車をリース会社へ返却する
- 車検を継続せず、しばらく車を使用しない
- 病気やケガにより長期間運転できなくなる
単に保険料を抑えるために任意保険を解約する場合や、契約車両をそのまま所有・使用し続ける場合は、中断証明書の発行条件を満たさないことがあります。
車をどのような理由で手放すのか、いつ廃車・譲渡・返却するのかを確認することが必要です。
中断証明書の主な発行条件
三井ダイレクト損保が公表している国内中断の主な発行条件には、次の内容があります。
次回適用される等級が7等級以上であること
中断証明書の対象となるのは、中断後の新しい契約に適用される等級が7等級から20等級となる場合です。
現在の証券に記載されている等級だけではなく、契約中の事故の有無、事故内容、事故件数などを反映した「次回適用される等級」によって判断されます。
事故があった場合は、その内容によって発行条件を満たさなくなる可能性があります。
中断する日までに車を手放していること
中断する契約の満期日または解約日までに、契約車両が次のいずれかの状態になっていることなどが条件です。
- 廃車
- 一時抹消登録
- 譲渡
- 売却
- リース会社などの貸主への返還
- 車検満了後に継続検査を受けず、車検証が効力を失っている
軽自動車の場合に必要となる具体的な手続きや証明書類は、車の処分方法や保険会社の規定によって異なります。
申出期限内に申請すること
三井ダイレクト損保では、中断日の翌日から起算して5年以内に申し出ることが主な発行条件として示されています。
ただし、廃車・譲渡・返却などを証明する書類が必要になる場合があります。
解約から時間が経過すると必要書類を準備できなくなる可能性もあるため、中断証明書を利用する予定がある場合は、解約手続きとあわせて確認する方が確実です。
対象となる用途・車種であること
中断する契約車両が、保険会社の定める対象用途・車種に該当している必要があります。
三井ダイレクト損保では、保険始期日が2024年9月1日以降の営業用軽四輪貨物車が対象用途・車種に含まれています。
リース車を返却する場合も対象になる?
三井ダイレクト損保では、1年以上の賃貸借契約により借り入れたリースカーをリース会社へ返還することも、中断証明書の発行理由の一つとして定めています。
リース車の返却に伴って任意保険を終了する場合は、次の資料を準備できるか確認します。
- リース契約書
- リース期間が確認できる書類
- 車両の返却日が確認できる書類
- リース会社へ返却したことを証明する書類
- 任意保険の証券または契約内容が分かるもの
必要書類は契約状況によって異なるため、返却前に保険会社へ確認してください。
廃業するだけで中断証明書は発行される?
軽貨物運送事業を廃業したという理由だけで、必ず中断証明書が発行されるわけではありません。
中断証明書の発行では、契約車両が廃車、譲渡、売却、返却などの状態になっていることが主な条件になります。
事業を廃止しても、車をそのまま所有して使用し続ける場合は、中断条件を満たさない可能性があります。
黒ナンバーから自家用のナンバーへ変更し、引き続き同じ車を使用する場合は、単純な解約や中断ではなく、用途・車種の変更を含む別の手続きが必要になることがあります。
保険契約を終了する前に、車を今後どのように使用するのかを保険会社へ伝えて確認してください。
解約と中断は同じではない
任意保険の「解約」と「中断証明書の発行」は、同じ手続きではありません。
| 比較項目 | 解約 | 中断証明書 |
| 主な目的 | 契約を途中で終了する | 将来の契約に等級をつなぐ |
| 自動発行 | されない | 条件を満たして申請が必要 |
| 車の処分 | 解約理由によって異なる | 廃車・譲渡・返却などが主な条件 |
| 等級 | 将来利用できない可能性がある | 条件を満たせば再契約時に利用できる |
| 必要書類 | 契約により異なる | 中断理由を証明する書類が必要になる場合がある |
黒ナンバー車を手放して解約する場合は、「中断証明書も発行したい」と保険会社へ伝えることが重要です。
解約日はいつにすればよい?
解約日は、車を手放す日や補償が不要になる日を確認して決めます。
車を引き渡す前やリース会社へ返却する前に保険を解約すると、引渡しや返却までの運転中に補償がない期間が生じるおそれがあります。
一方、すでに車を手放しているにもかかわらず契約を続けると、不要な保険料を支払うことになります。
次の順序で確認しましょう。
- 配送業務を終了する日
- 車を最後に運転する日
- 廃車・売却・譲渡・返却の日
- 任意保険の解約日
- 中断証明書の申請方法
解約日を過去の日付へ自由に戻せるとは限りません。車を手放す日が決まった段階で、早めに保険会社へ連絡してください。
解約すると保険料は返ってくる?
契約期間の途中で任意保険を解約した場合、契約内容や保険料の払込方法、解約日から満期日までの期間などによって、保険料が返還されることがあります。
三井ダイレクト損保では、年払契約について、解約日から満期日まで1か月以上ある通常のケースでは返還保険料があると案内しています。
返還額は、残りの期間分を単純に日割りして計算するとは限りません。年払では短期率、月払では月割など、所定の方法で算出されます。
実際の返還保険料は、解約手続きを行う際に確認してください。
中断証明書を使える期間
三井ダイレクト損保では、国内中断後に新たな自動車保険へ加入する場合、保険始期日が契約中断日の翌日から10年以内であることが主な条件です。
「中断証明書の発行を申し出られる期限」と「中断証明書を新しい契約で利用できる期間」は異なります。
- 発行の申出期限:中断日の翌日から起算して5年以内
- 再契約の保険始期日:中断日の翌日から10年以内
将来再び軽貨物運送を始める可能性がある場合は、すぐに車を買う予定がなくても中断証明書を取得して保管しておくことを検討できます。
中断証明書を使って再加入する条件
中断証明書を持っていれば、どのような新しい契約でも無条件に等級を引き継げるわけではありません。
三井ダイレクト損保では、国内中断後の新しい契約について、主に次の条件を示しています。
- 新しい契約の保険始期日が中断日の翌日から10年以内であること
- 新しい車が対象となる用途・車種であること
- 記名被保険者と車両所有者が旧契約とそれぞれ同一であること
- 新しく取得した車であること
- 新しい車の登録日の翌日から1年以内に保険を開始すること
記名被保険者や車両所有者が変更されている場合でも、一定の条件により利用できる場合があります。変更がある場合は、申込み前に保険会社へ確認してください。
再開するときも黒ナンバーでなければならない?
三井ダイレクト損保の国内中断制度では、中断後の契約車両が、保険会社の定める対象用途・車種に該当することが条件です。
対象用途・車種には、営業用軽四輪貨物車のほか、自家用軽四輪貨物車や自家用乗用車なども含まれています。
ただし、中断前と異なる用途・車種で再加入する場合の具体的な取り扱いは、契約内容や保険会社の規定によって判断されます。
黒ナンバーから自家用車へ変更する場合や、異なる種類の営業用車両を取得する場合は、中断証明書を利用できるか事前に確認してください。
中断証明書を紛失しないように保管する
中断証明書を取得したら、再加入するときまで大切に保管します。
あわせて次の情報も残しておくと、将来の確認に役立ちます。
- 中断した保険会社名
- 証券番号
- 中断日
- 記名被保険者
- 車両所有者
- 中断時の契約車両
- 事故有係数適用期間
- 保険会社の問い合わせ先
電子データで発行された場合も、必要に応じて印刷やバックアップをしておきましょう。
紛失した場合の再発行方法は保険会社によって異なるため、発行元へ問い合わせる必要があります。
黒ナンバー車を手放すときの手続き
黒ナンバー車を手放すときは、次の流れで確認します。
1.車を今後使用するか決める
廃車、売却、譲渡、リース返却、一時的な保管、自家用への変更など、今後の扱いを決めます。
2.任意保険会社へ連絡する
車を手放す日と保険を終了したい日を伝え、中断証明書の発行条件を満たすか確認します。
3.必要書類を準備する
廃車、譲渡、売却、返却などを証明する書類を準備します。
必要な書類は手放し方によって異なります。
4.解約または満期終了の手続きを行う
補償が必要な最終日を確認し、保険がない期間に運転しないよう注意します。
5.中断証明書を申請する
自動的には発行されないため、希望する場合は保険会社へ申し出ます。
6.発行された証明書を保管する
記載内容を確認し、再加入するときまで保管します
等級を残したい場合は解約前に確認しよう
黒ナンバー車を廃車、売却、譲渡または返却するときは、任意保険を解約するだけでなく、中断証明書を発行できるか確認することが重要です。
三井ダイレクト損保では、一定の条件を満たす営業用軽四輪貨物車も中断制度の対象です。
ただし、次回適用される等級、車を手放した時期、申出期限、再加入時の車両や名義などに条件があります。
将来再び軽貨物運送を始める可能性がある場合は、車を手放す前に保険会社へ連絡し、必要書類と手続き方法を確認しましょう。
よくある質問
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黒ナンバー車でも中断証明書を発行できますか?
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三井ダイレクト損保では、保険始期日が2024年9月1日以降の営業用軽四輪貨物車も対象用途・車種に含まれています。ただし、次回適用される等級や車の処分状況など、ほかの発行条件も満たす必要があります。
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保険を解約すれば自動的に中断証明書が届きますか?
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自動的に発行されるものではありません。中断証明書を希望する場合は保険会社へ申し出て、発行条件と必要書類を確認してください。
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6等級でも中断証明書を発行できますか?
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三井ダイレクト損保では、中断後の新しい契約へ適用される等級が7等級から20等級であることが主な発行条件です。現在の契約状況だけで判断せず、保険会社へ確認してください。
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中断証明書は何年間使えますか?
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三井ダイレクト損保では、国内中断後の新しい契約の保険始期日が、中断日の翌日から10年以内であることが主な条件です。証明書の発行申出期限は、中断日の翌日から起算して5年以内とされています。
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リース車を返却する場合も対象になりますか?
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1年以上の賃貸借契約で借りたリース車を貸主へ返還した場合は、中断理由に該当することがあります。リース期間と返却を確認できる資料を用意し、保険会社へ確認してください。
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中断証明書はほかの保険会社でも使えますか?
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中断証明書を利用した契約を取り扱うか、どの条件で等級を引き継ぐかは、新しく加入する保険会社の規定によります。申込み前に中断証明書の内容を提示して確認してください。
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黒ナンバー任意保険の保険料を確認する
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中断証明書を利用して再び任意保険へ加入する場合も、車両の型式、使用状況、運転者、等級、事故有係数適用期間、補償内容などによって保険料が異なります。
新しく取得した黒ナンバー車の情報と中断証明書を準備し、実際の契約条件に基づいて保険料を確認しましょう。
※こちらの記事は、営業用軽貨物保険などに関する一般的な情報や背景について記載したもので、最新の契約内容や具体的な保険プランに関する詳細とは異なる場合があります。保険に関する具体的な内容については、各保険の名称や補償内容は引受保険会社によって異なりますので、ご契約(団体契約の場合はご加入)にあたっては、必ず重要事項説明書や各保険のパンフレット(リーフレット)等をよくお読みください。ご不明な点等がある場合には、代理店までお問い合わせください。


