軽貨物運送業の労災保険と自動車保険の違い|ドライバーの安全を守る保険の選び方
1. 労災保険と自動車保険の基本的な違い
軽貨物ドライバーとして業務を行う際、万が一の事故に備えるためには適切な保険に加入することが重要です。主に考慮すべき保険は「労災保険」と「自動車保険」の2種類です。
労災保険とは?
労災保険(労働者災害補償保険)は、業務中の事故やケガに対して補償を行う国の制度です。企業に雇用されているドライバーは基本的に適用されますが、個人事業主(フリーランスドライバー)は加入が義務付けられていません。
補償内容:
- 業務中の事故による治療費
- 休業補償(平均賃金の60%)
- 障害補償・遺族補償
自動車保険とは?
自動車保険は、交通事故に関する補償を提供する民間の保険です。軽貨物運送業で使用する車両には、必ず「事業用」の自動車保険が必要になります。
補償内容:
- 対人・対物賠償
- 車両保険(自分の車の修理費)
- 休業補償(特約で追加可能)
2. 軽貨物ドライバーが選ぶべき保険のポイント
- 個人事業主は「特別加入制度」を活用
- 軽貨物ドライバーは労災保険の「特別加入制度」に申し込むことで、公的な労災保険を利用可能。
- 事業用自動車保険に必ず加入
- 自家用車の保険では補償されないため、「事業用(黒ナンバー)専用」の保険に加入する。
- 休業補償を充実させる
- 労災保険の補償額は賃金の60%程度のため、不足分をカバーする「任意の休業補償」に加入すると安心。
3. 事故が発生した場合の適用範囲の違い
事故の種類 | 労災保険 | 自動車保険 |
---|---|---|
業務中の転倒・ケガ | ○ | × |
業務中の交通事故(自分のケガ) | ○ | △(人身傷害補償が必要) |
交通事故による対人・対物賠償 | × | ○ |
車両の修理費 | × | ○(車両保険が必要) |
軽貨物ドライバーにとって、労災保険と自動車保険はそれぞれ異なる役割を持ちます。万が一のリスクに備え、適切な保険を選択することが重要です。
※こちらの記事は、営業用軽貨物保険などに関する一般的な情報や背景について記載したもので、最新の契約内容や具体的な保険プランに関する詳細とは異なる場合があります。保険に関する具体的な内容については、各保険の名称や補償内容は引受保険会社によって異なりますので、ご契約(団体契約の場合はご加入)にあたっては、必ず重要事項説明書や各保険のパンフレット(リーフレット)等をよくお読みください。ご不明な点等がある場合には、代理店までお問い合わせください。